新NISAで生活が苦しい?「NISA貧乏」にならないための3つの判断基準

NISA貧乏になってない?
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新NISAを始めて、「せっかくなら少しでも多く積み立てたい」と考えていませんか。

将来のために投資を続けることは大切ですが、積立額を増やしたことで、今の生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。

非課税枠があると「使わないともったいない」と感じますが、すべて埋める必要はありません。

大切なのは、NISAの枠ではなく今の家計に合った金額を考えることです。

この記事では、なぜ「NISA貧乏」になるまで投資を頑張ってしまうのか、その理由と無理なく続けるための判断基準を考えていきます。

目次

「新NISA貧乏」とは?投資しているのに生活が苦しい状態

新NISAで積み立てを続けていると、証券口座の資産は少しずつ増えていきます。

その一方で、手元のお金が少なくなり、毎月の生活に余裕がなくなることもあります。

資産形成は進んでいるのに、なぜかお金の不安が大きくなっている。そんな状態になっていないか、まずは今の家計を振り返ってみましょう。

資産は少しずつ増えているのに、なぜか毎月お金に余裕がない。そんな「新NISA貧乏」ともいえる状態になっていないか、まずは今の家計を振り返ってみましょう。

収入は増えているのに「生活が苦しい」と感じるのはなぜ?

「前より収入は増えているはずなのに、なぜか生活は楽にならない」

そんな感覚があるなら、収入だけではなく、毎月のお金の流れを見てみる必要があります。

たとえば収入が月2万円増えても、それに合わせて新NISAの積立額を2万円増やせば、手元に残るお金は変わりません。

さらに物価が上がって食費や光熱費などが増えていれば、以前より生活が苦しく感じることもあります。

もちろん、将来のために投資額を増やすこと自体が悪いわけではありません。

ただ、資産が増えていることと、今の生活に余裕があることは別の話です。

「収入が増えたから、もう少し投資できる」と考える前に、そのお金を今の生活や貯金に回す必要はないか、一度考えてみることも大切です。

新NISAは長く続けていくものだからこそ、今の生活を苦しくしてまで頑張る必要はありません。

こんな状態なら「投資を頑張りすぎている」かも

投資額が多すぎるかどうかは、「毎月いくら積み立てているか」だけでは判断できません。

月1万円でも家計が苦しくなる人もいれば、月5万円を積み立てても十分に余裕がある人もいます。

大切なのは金額ではなく、積み立てたあとの生活に無理がないかです。

たとえば、次のような状態になっていないでしょうか。

NISA貧乏チェック
  • 給料日前になると生活費が足りなくなる
  • 急な出費があるたびに貯金を取り崩している
  • 趣味や楽しみにお金を使うことへ罪悪感がある
  • 積立額を減らしたいのに「もったいない」と感じる
  • 「将来のためだから」と今の生活を我慢しすぎている

ひとつ当てはまったからといって、すぐに積立額を減らす必要があるわけではありません。

ただ、いくつも当てはまるなら、今の家計に対して投資額が大きすぎないか確認してみてもよいでしょう。

特に気をつけたいのが、投資を続けるために貯金を取り崩している状態です。

毎月3万円を新NISAで積み立てながら、生活費が足りずに貯金から2万円を補っているのであれば、本当に月3万円が無理なく投資できる金額なのか考える必要があります。

新NISAには大きな非課税枠がありますが、すべて使い切らなければならないわけではありません。

なぜ「NISA貧乏」になるまで投資してしまうのか?

生活が苦しくなるなら、積立額を減らせばいい。そう考えると簡単な話に思えます。

それでも無理をして投資を続けてしまうのは、新NISAの仕組みや将来への不安が関係しているのかもしれません。

「できるだけ投資したほうがいい」と思ってしまう理由を、ここでは3つに分けて考えてみます。

①月10万円まで積み立てたい」という心理

新NISAのつみたて投資枠は、年間120万円です。
これを12か月で均等に積み立てると、月10万円になります。

「毎月10万円」という分かりやすい数字が見えると、なんとなくそこが目標のように感じられることがあります。

しかし、年間120万円は「投資しなければならない金額」ではなく、あくまで非課税で投資できる上限です。

枠が用意されているなら、できるだけ使ったほうがいい。余裕があるなら、少しでも上限に近づけたい。そんな気持ちになるのも不思議ではありません。

SNSなどで「毎月10万円を積み立てている」「NISAを満額で使っている」といった話を目にすれば、さらに焦りやすくなります。

しかし、年間120万円は「投資しなければならない金額」ではなく、「投資できる上限」です。

月5,000円でも1万円でも、自分の家計に合っているなら問題ありません。

大切なのは、投資枠をどこまで埋められたかではなく、今の生活を守りながら無理なく続けられるかどうかです。

新NISAの枠を使い切ることを目標にするのではなく、自分にとってちょうどいい積立額を見つけることを目標にしたほうが、長く続けやすくなります。

②「税金がかからないからお得」が「使わないと損」に変わってしまう

新NISAの大きなメリットは、投資によって得た利益が非課税になることです。

通常の課税口座では、株式や投資信託などで得た利益には税金がかかります。そのため、これから長く投資を続けるなら、新NISAを活用するメリットはあります。

ただし、「税金がかからないからお得」という考えが、いつの間にか「非課税枠を使わないと損」に変わってしまうことには注意が必要です。

そもそも新NISAは、投資するお金があるときに税制上のメリットを受けられる制度です。

生活費や近いうちに必要なお金まで投資に回して、非課税枠を使うための制度ではありません。

お得な制度だからといって、無理に使う必要はないのです。

「せっかくの非課税枠だから」と考えるより、まず投資できる金額を決めて、その範囲で新NISAを使うと考えたほうがシンプルです。

非課税枠に合わせて家計を調整するのではなく、家計に合わせて新NISAを使う。この順番を忘れないようにしたいところです。

③将来のお金への不安が投資を頑張らせてしまう

もうひとつ大きいのが、将来のお金に対する不安です。

物価が上がった、円安が進んだ、老後には多くのお金が必要になる。ニュースやSNSを見ていると、お金に関する暗い話題を目にすることは少なくありません。

将来のことは誰にも分からないからこそ、「今のうちに少しでもお金を増やしておかなければ」と考えてしまいます。

もちろん、将来に備えることは大切です。

ただ、不安が強くなりすぎると「もっと貯めなければ」「もっと投資しなければ」と、必要以上に今のお金を将来へ回してしまうことがあります。

その結果、外食や趣味を我慢したり、欲しいものがあっても買えなかったりして、今の生活の満足度が下がってしまうこともあります。

ここで気をつけたいのが、将来への安心を得るための投資が、今のお金の不安を大きくしてしまうことです。

今を我慢して投資する。それでも将来への不安はなくならない。だから、さらに投資額を増やそうとする。

そんな状態になれば、いくら積み立てても「これで十分」と思えなくなってしまいます。

資産形成は、不安に追われながらお金を増やし続けるためにするものではありません。

そもそも「資産形成」は何のためにするのか?

投資を続けていると、「もっと増やしたい」「少しでも多く積み立てたい」と考えるようになることがあります。

そんなときこそ、一度考えてみたいのが「何のために資産形成をしているのか」です。

NISAの枠を埋めることではなく、その先でどんな生活をしたいのか。目的が見えてくると、今と将来に使うお金のバランスも考えやすくなります。

お金を増やすこと自体が目的ではない

資産形成を始めると、どうしても「いくら貯まったか」「どれくらい増えたか」に目が向きやすくなります。

100万円貯まれば次は200万円、300万円。NISAで投資できるなら、できるだけ多く積み立てたい。

目標を持つことは悪くありませんが、いつの間にか「お金を増やすこと」そのものが目的になっていないかは考えてみたいところです。

そもそも、お金は何かをするために使うものです。

お金を貯める目的の例

・老後も安心して暮らしたい
・働く時間を少し減らしたい
・旅行を楽しみたい
・急な出費があっても困らないようにしたい

求めている生活によって、必要なお金も変わってきます。

「とにかく老後が不安だから」と目的がぼんやりしたままでは、どれだけ貯めても「まだ足りない」と感じやすくなります。

だからこそ、投資額を増やす前に、何のためにお金を貯めているのか」を考えることが大切です。

資産形成は、口座の数字を大きくするためのものではありません。

これからの生活を少し安心して、やりたいことを選べるようにする。そのための手段のひとつとして、貯金や投資があります。

将来だけでなく「今の生活」も資産形成の一部

将来に備えることは大切です。

だからといって、今使えるお金をできるだけ減らして、すべて将来へ回せばいいわけではありません。

たとえば、旅行に行きたいと思っても「その3万円をNISAに入れたほうが将来増えるかもしれない」と考えれば、使うのがもったいなく感じることがあります。

外食や趣味、欲しかったものについても同じです。

もちろん、何にお金を使うかは人それぞれです。すべての欲しいものを買ったり、無理にお金を使ったりする必要もありません。

ただ、今の生活を楽しむためにお金を使うことまで「無駄」と考える必要はありません。

旅行や趣味、家族や友人との時間など、今だからこそできることもあります。

将来のお金は大切ですが、今の時間もあとから取り戻すことはできません。

「今使うお金」と「将来のために残すお金」のどちらか一方を選ぶのではなく、両方に少しずつ振り分けていく。

そのバランスを考えることも、資産形成の一部ではないでしょうか。

将来の安心のために、今の生活がずっと苦しい。そんな状態を目指して資産形成をしているわけではないはずです。

NISAにいくら投資する?「月々の余剰金」の考え方

NISAにいくら積み立てればいいのか。この金額に、すべての人に当てはまる正解はありません。

大切なのは、収入の多さだけで決めるのではなく、毎月どのくらいのお金なら無理なく残せるのかを考えることです。

ここでは、投資に回せる「余剰金」をどう考えればいいのか、家計の中身から整理してみます。

「給料から生活費を引いて残った金額=余剰金」ではない

余剰金というと、「給料から毎月の生活費を引いて、残ったお金」と考えがちです。

たとえば、手取り20万円で生活費が17万円なら、残った3万円をNISAへ。これなら計算も簡単です。

しかし、実際の家計は毎月同じではありません。

家電が壊れたり、病院へ行ったり、冠婚葬祭が重なったりすることもあります。税金や保険料、車検など、年に数回だけ大きなお金が必要になることもあるでしょう。

さらに、旅行や趣味、外食など、生活を楽しむためのお金もあります。

こうした支出を考えず、毎月残ったお金をすべてNISAへ回していると、予定外の出費があったときに現金が足りなくなります。

そのたびに貯金を取り崩しているなら、本当にその金額が「余っているお金」なのか、一度考えてみる必要があります。

毎月の固定費だけではなく、ときどき必要になる大きな支出や、今の生活に使いたいお金まで含めて考える。

そのうえで残るお金を、投資に回せる余剰金として考えるほうが無理はありません。

投資より先に「生活資金」と「近いうちに使うお金」を確保する

毎月の余剰金を考えるときは、お金をひとまとめにせず、使う時期によって分けると分かりやすくなります。

まず確保したいのが、毎日の生活に必要なお金です。

家賃や食費、光熱費などの生活費に加えて、急な出費や収入が減ったときに備えるための生活防衛資金も含まれます。

次に考えたいのが、近いうちに使う予定があるお金です。

たとえば、次のようなものがあります。

近いうちに使うお金の例
  • 家電の買い替え
  • 車検や車の修理
  • 引っ越し
  • 旅行
  • 医療費
  • 数年以内に予定している大きな買い物

これらは使う時期が近いため、値動きのある投資ではなく、現金で持っておくほうが安心です。

そして、生活に必要なお金と近いうちに使うお金を確保したあとに、当面使う予定のないお金をNISAなどの投資に回すことを考えます。

つまり、「余ったら全部投資」ではなく、「残しておくお金を先に決めてから投資する」という順番です。

NISAの非課税枠が残っていても、近いうちに必要なお金まで無理に投資へ回す必要はありません。

「いくら投資できるか」より「積み立てたあとも苦しくないか」

投資額を考えるとき、「毎月いくらまでなら出せるだろう」と考えることがあります。

ただ、ここで目指したいのは、投資できる最大額を探すことではありません。

積み立てたあとも、いつも通り生活できる金額かどうかを基準に考えてみます。

たとえば、月3万円なら何とか積み立てられるものの、給料日前にはほとんどお金が残らない。一方で、月1万円なら貯金もできて、趣味や外食にも少しお金を使える。

この場合、無理なく続けやすいのは月1万円かもしれません。

投資額を決めるときは、次のような点を確認してみます。

積立額チェック
  • 急な出費があっても困らないか
  • 毎月のように貯金を取り崩していないか
  • 近いうちに必要なお金を残せているか
  • 趣味や楽しみに使えるお金もあるか
  • 積み立てること自体が負担になっていないか

すべてを我慢すれば、投資額をもう少し増やせるかもしれません。

しかし、NISAは数か月で終わるものではなく、長く続けていく資産形成のための制度です。

毎月ぎりぎりまで投資するより、少し余裕を残した金額で長く続けるほうが、生活の変化にも対応しやすくなります。

「いくらまで投資できるか」ではなく、「いくらなら無理なく続けられるか」。

この考え方を基準にすると、自分に合った積立額も見つけやすくなります。

NISA貧乏にならないための3つの判断基準

NISAは、無理をして多くのお金を入れるほど良いわけではありません。

大切なのは、今の生活を守りながら、将来に向けて無理なく続けることです。

積立額に迷ったときは、「生活資金を残せているか」「無理なく続けられるか」「何のための投資なのか」という3つを基準にすると考えやすくなります。

①生活資金まで投資に回さない

まず基準にしたいのが、積み立てたあとも必要な現金を残せているかです。

NISAは預金とは違い、必要になったときに投資したお金が値下がりしている可能性があります。

そのため、生活費や急な出費に備えるお金、近いうちに使う予定があるお金まで無理に投資へ回す必要はありません。

生活を守るお金は現金、当面使わないお金は投資。

この線引きができているなら、非課税枠が残っていても気にする必要はありません。

②積立額はいつでも見直していい

一度決めた積立額は、そのままずっと続けなければならないものではありません。

収入が増えれば積立額を増やせますし、反対に支出が増えたときは減らすこともできます。

家電の買い替えや引っ越し、医療費など、大きな支出が重なる時期もあります。転職や働き方の変化によって、収入が変わることもあるでしょう。

そんなときまで「毎月3万円と決めたから」と同じ金額を積み立てる必要はありません。

積立額を減らすことは、資産形成の失敗ではありません。

月3万円が苦しくなったら2万円にする。まとまった支出があるなら、一時的に積み立てを止める。

そして家計に余裕が戻ったら、また積立額を増やすこともできます。

大切なのは、一度決めた金額を守り続けることではなく、そのときの暮らしに合わせて調整しながら続けることです。

無理をして積み立てを続け、生活費が足りなくなって貯金を取り崩すのであれば、積立額を見直したほうが家計全体は安定します。

NISAは長く付き合っていく制度だからこそ、積立額もその時々に合わせて変えていいものと考えておくと、気持ちにも余裕が生まれます。

③迷ったら「何のための投資か」に戻って考える

「もう少し積立額を増やしたほうがいいのでは」「今の金額では少なすぎるのでは」と迷うこともあります。

そんなときは、周りの投資額ではなく、何のために投資をしているのかを基準に考えてみます。

たとえば老後のために20年、30年かけて資産を作るのであれば、今の生活をぎりぎりまで切り詰めて、短期間で非課税枠を埋めることだけが正解ではありません。

収入と支出、貯金、これから予定している大きな支出を書き出してみると、「今いくら投資できるのか」も見えやすくなります。

それでも判断がむずかしい場合は、FPなど第三者に相談する方法もあります。

NISAの枠ではなく、今の暮らしとこれから実現したい生活を基準にする。

この考え方があれば、周りの投資額に焦って無理をする必要もなくなります。

まとめ:NISAの枠ではなく「自分の生活」を基準にしよう

新NISAは、非課税枠をすべて使い切るための制度ではありません。

大切なのは、周りの投資額やNISAの枠ではなく、今の生活に無理がない金額を積み立てることです。

生活資金や近いうちに使うお金を確保したうえで、余裕のあるお金を投資に回す。苦しくなったときは、積立額を減らしてもかまいません。

資産形成は、将来の安心につなげるためのものです。

「今」を我慢しすぎず、「未来」にも少しずつ備える。そのバランスを取りながら、無理なく続けていきましょう。

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